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移植13例目(2012) [移植]

4月13日(Fredag)

2:00 帰宅。
妻としばし会話する。

4:00 仮眠する。

6:00 病院へ。
移植は既に開始されていた。

9:00 移植を見学に。
術者から ”肝臓を摘出したあと、助手を交代してくれ” と言われたので手術に参加する事に。

レシピエントはHBVの肝硬変。
今回もかなりの出血量を伴った移植となった。

15:00 移植終了。止血に3時間を要した。

16:00 家路へ
昨日あまり寝ていないため、頭が痛い。
しかし学校の暗記があるため少しだけ勉強。

17:00 軽食とビール

18:00 就寝する事に。

一人でのデンマーク生活
炊事・洗濯・仕事・学校の両立はかなり困難な事が分かった。
改めて妻の協力に感謝したい。
しかし、もうこの思いは届かないのかもしれない。

今日の仕事(移植12例目 2012) [移植]

3月23日(Fredag)

5:30 起床。朝食を頂く。

昨夜遅かったので眠い・・・。

6:30 病院へ。

9:00 手術開始。

今日の症例は、36歳・女性。何と大腸癌の胃・十二指腸・膵臓・門脈浸潤。何ヶ月か化学療法を行いdown stageを行っていたようだ。年齢が若いため、何とか切除出来ないか?と言う事で当院に紹介された様子。

術者から助手に入るように言われたので、喜んで参加する事に。

開腹すると、予想以上に進行。SMV、SMAに浸潤していた。誰もが、切除出来ないのではないかと想いつつも手術を進めた。色々議論した結果、SMVは合併切除し、SMAは慎重に剥離を行いながら切除する事に。

結果・・・。膵頭十二指腸切除・右半結腸切除・SMV合併切除を行い、何とか切除出来た。しかし、小腸の浮腫が高度で、再建は翌日にする事に。

しかし・・・・。

手術中に今日移植がある事が判明。

しかもこの手術が終わる間際にもう一例ドナーが出た事が告げられる。
何と今日、2例連続の移植? と覚悟。

1例目
胆道閉鎖症で1999年に移植され、術後門脈狭窄などで再び再移植となった患者であった。
術者から助手を頼まれたので、そのまま院内に残り移植をする事に。

18:00 移植開始。再移植の為癒着が激しい上に、肝硬変と来た。側副血行路が発達しよく出血する。上司と相談し早急にbiopumpを装着する事に。

すると電話が・・・。

ドナー摘出は癌のため中止になるとの事。ひと安心した。

この再移植は結局8時間かかり終了。出血量約8000ml。
やはり肝硬変を伴った再移植が困難な事を痛感させられた。

2:30 帰宅。妻が作ってくれている軽食とビールを頂く。
昼・夜ご飯を食べれなかったので、とても美味しく頂く事が出き感謝。

3:30 就寝。

Til min kone[かわいい]

Hvordan går det?

I dag aften skal vi lave livertransplantation.
Derfor jeg kommer hjem for sent.
Jeg synes, jeg undskyld at blive dig hjem alene[もうやだ~(悲しい顔)].

Efter kommer jeg hjem, jeg spiser lidt mad, det du laver.
Det er lækkert og smager godt, fordi jeg er meget sulten[ビール].
Jeg spiser det så hurtigt og jeg er virkelig glad.

Mange tak, at hjælpe mig hver dag[ぴかぴか(新しい)].

移植11例目(2012) [移植]

3月9日(Fredag)

病院に到着すると、既にドナー手術は終了していた。

0:00 back tableが開始。 

ドナーは54歳、くも膜下出血で脳死と判定された様だ。

1:30 移植開始。

レシピエントは54歳、多発性肝嚢胞・腎嚢胞で移植適応となった。
今回は肝・腎の同時移植を行う。

肝臓は嚢胞姓病変のため、腹腔内のほとんどを占拠している状態であった。
腹痛など、かなり辛い日常生活だったと思われた。

今回の移植も仲良くしているfellow(実際はこの三月の昇進し、指導的立場になった)が執刀するという事でサポートに徹する。上司は手術に参加せず見守るとの事。

慎重に、迅速に移植を進めていく。
お互い気が合いスムーズに移植が進む。
血管吻合終了し、再還流後に上司が状態を確認に来た。
移植した肝臓、血流を確認し、OKサインを出してくれた。

肝移植が終了しようとしていたところに再び上司が手術室へ。

”MrOO,今日の午前に予定されている肝切除はちょっと問題症例で、助手がいないので、このまま残って手術に参加してくれないか?”

本来は移植終了したら家に帰るハズだったのだが・・・。
それだけ信頼されている事なのかも? と考え、厳しいが残り手術に参加する事に。

6:00 約5時間で肝移植を終了し、泌尿器科の先生に交代。

9:00 肝切除開始。

胆嚢摘出後の胆管狭窄?でPTCが3本留置されている症例であった。
年齢は34歳。

PTCの造影では右肝管が狭窄しており、之が原因となり胆管炎を繰り返している様子。
おそらく胆嚢摘出の際に総胆管(総肝管?)を損傷したものと思われる。

治療計画は、肝右葉切除を行い、左肝管・空腸吻合を行う。
しかし今回が三回目の手術。
困難を極める事は確か・・・・。

上司と2人で手術開始。
この患者さんはおそらくかなり苦しんだと思う。

確かに眠いが、この患者さんの為を思うと、不思議と力がわいてくる。

思いを力に代えて”  先人たちの言葉である。

約6時間で終了。

15:00 へとへとになりながら病棟へ。
仲間たちから温かい言葉をかけられ、救われる。

16:00 家へ。

天気も春らしくなり、すがすがしい気持ちになる。

CIMG0768.jpg


少し食事を取り、自分へのご褒美にビールを頂く事に。

約36時間勤務が終了。

妻としばし話をする。
特に夜間移植があるとき、妻をほったらかしにしている。
大変申し訳無く思う。
しかし妻がいてくれるから、仕事に集中出来る環境がある。

いつも感謝。


Til min kone[かわいい]

Hvordan går det?

I dag blev du her i vores huse alene, mens jeg arbejder på hospitalet.
Hvad laver du i huset?

Måske bruger du på kedeligt tid alene.
Jeg synes, jeg undskyld dig at bliv her alene i huset, på transplant tid[バッド(下向き矢印)].

Så på lørdag nyder vi at spise og bruge meget tid og slappe af, også gå en tur sammen i byen.
Hvor skal vi gå på lørdag[るんるん]

Mange tak[ぴかぴか(新しい)].

移植10例目(2012) [移植]

2月24日(Fridag)

5:30 起床。朝食を頂く。

6:30 病院へ。日の出が早くなってきた。
寒さも和らぎ、春の気配?

9:00 手術開始。今日は助手に割り当てられていなかったので見学すると決めていたら・・・・。

消化管手術の臨時が入り、膵頭十二指腸切除術に入る予定になっていた助手が臨時手術に割り当てられて・・・。

消化管の上司から膵頭十二指腸切除の助手に入るように言われ・・・・。

なんとこの日は
肝切除:2例
膵頭十二指腸切除:1例
膵体尾部切除:1例 が予定。

週末で人出も少ないのに、しかも臨時が入り手術室はどたばた。

結局膵頭十二指腸切除術に参加するが、残念ながら腹膜播種があり試験開腹となる。

暇になったので、肝切除の見学に行くと・・・・
”今日カンファレンスがあるから、手洗いして閉腹までしといて[exclamation×2]” と上司から。

閉腹していると、病院でドナーが発生したと連絡あり。

15;00 肝・胆・膵カンファレンスが終了。

肝臓・移植のチーフから声がかかる。

”今日17時ぐらいからドナー手術があるよ。けどそれは君のドナー手術試験だから頑張って????”

何の事だか意味がわからなかった[がく~(落胆した顔)]

結局は、この病院のスタッフとして残れるがどうか試されている様子なのかな?。

18:00 ドナー手術開始。肺・肝臓・腎臓が摘出される。

21:00 Back table

23:00 移植開始。
20代女性の自己免疫性肝炎→肝硬変・HCCで移植となった。
一緒に手術に参加。

夜中の移植・・・・。


Til min kone

Hvordan går det?
I dag aften laver vi transplantation.
Så skal jeg ikke hjem.
Måske jeg kommer hjem for sent[ふらふら].

Du savner hjem alene.
Men jeg er glad og tilfreds med at leve sammen dig[ぴかぴか(新しい)].

Så vil vi gå en tur i weekenden[るんるん]?

Mange tak.

移植8,9例目(2012) [移植]

2月23日(Torsdag)

5:30 起床。朝食を頂く。

6:30 病院へ。

やはり夜中から移植が行われている。
当直のレジデントから声をかけられた。
”夜間から移植やっている先生と交代するように” と上司から言い伝えられた様だ。

手術室に向かうと、なんとSplit liver transplantが行われている。
レシピエントは三歳の男児・20代の女性。

”夜間に呼ばなかったのは人出がたくさんいたので、日勤の交代要員として働いてもらうためだよ” と上司から優しい言葉が。

従ってい20代女性の移植手術に参加。

14:00 妻と待ち合わせ買い物へ

久しぶりに妻と買い物をする。
いつも仕事・勉強にかまけてほったらかしにしている。
大変申し訳ない[バッド(下向き矢印)]


最近二日に一回の割合で移植が行われている。
やはり疲れがとれない。
学校と移植の両立は困難であるが、仕方が無い。

Til min kone[かわいい]

Hvordan går det?

I dag laver vi transplantation.
Men i går gik jeg på skole og lavede hjemarbejde.
Så gik jeg i seng i natten sent.
Jeg er meget sove[ふらふら].

Men du laver mad og gør rent hver dag.
Måske du er meget træt.

Du skal hvile i weekenden[るんるん].

Mange Tak hver dag[ぴかぴか(新しい)].

ドナー手術 [移植]

2月21日(Tirsdag)

0:20 宿題の暗記が終わらない・・・。しかし病院へ。

1:00 病院から空港に向かう。

2:30 Århusの病院へ到着。

ドナー手術開始。今日は肝臓・腎臓が摘出される予定。
上司から執刀するように言われたので、肝摘出をする事に。

開腹し肝臓を確認すると、脂肪肝である。おそらく30%前後。
上司と協議の上、摘出する事に。

約2時間の手術で終了。

7:00 病院に到着。手術室に臓器を届ける。
さすがに24時間眠らず仕事→学校→仕事なので、この後のレシピエント手術は諦める事に。
しかも学校の暗記も不十分[もうやだ~(悲しい顔)]

8:00 家に帰宅。朝食を頂き仮眠・・・。

暗記しなくては・・・・・・・・・。

移植6例目 2012 [移植]

2月14日(Tirsdag)

0:00 同僚の先生から電話。

”ドナー手術が終わり、レシピエントの入室が1:00。 どうする?” と。

もちろん参加すると答え病院に向かう。

2:30 移植開始。

レシピエントは原発性硬化性胆管炎(PSC:primary sclerosing cholangitis)の40代女性。
執刀は仲の良いfellow。
今回の症例も上司は参加しない。
”見守っているだけにするよ、だから若い者だけで頑張れ[exclamation×2]”と檄が飛ぶ。

肝硬変が強く、collateralが発達しているため出血を回避するため、今回も早期にbiopumpを行う事に。
結局6時間の手術で終了。

10:00 帰宅。眠いの一言。

爆睡する。

Til min kone[かわいい].

Hvordan går det ?

I dag natten laver vi lever transplantation.
Det tager 6 timer.

Vi arbejder døgn fra i går.
Så jeg er træt og meget sovnig[眠い(睡眠)].

Jeg vil gerne at sov tidlig.

Mange tak.

休日(しかし移植5例目 2012) [移植]

2月11日(lørdag)

実は昨日夕方に電話が・・・。

今日朝9時から移植がある事が決定(臓器はノルウェーから輸送される)

と言う事で、本日7:30に起床。眠い。
昨日食事会を楽しんだので、疲れているのもあるが。

8:00 病院に向かう。

9:00 back table開始。

10:30 移植開始。

レシピエントはBudd-Chiari症候群の女性。肝部下大静脈の狭窄による症状と、門脈圧亢進症による症状が出現しTIPSの加療を受けていた。TIPSがあるため、移植がこんなになるのではと思いCTを確認すると、手術には影響ない位置に固定してある。ひとまず安心である。

執刀は仲のよいfellowがする事に。しかも今回の移植では上司は待機するだけだ。2人で移植を最後まで完遂する事が今回科せられた課題である。

執刀前にfellowと会話し,お互い全力で手術を行う事を誓い合う。

このfellowにとっても今後を左右しかねない移植となるからだ。

執刀開始。開腹するとCT上描出されたcollateralが発達。出血量を抑えるために、なるだけ早めにbiopumpを装着する事で意見が一致。biopumpを装着し肝臓を摘出。TIPSが一部右肝静脈の内膜に強固に癒着していたが、慎重に剥離し肝臓を移植。約6時間の手術となった。

手術終了後2人で握手。記念すべき手術となった。

あとはレシピエントの回復を願うばかりである。

17:00 帰宅。夕食を頂く。今日は湯豆腐。

Til min kone[かわいい]

Hvordan går det?
I dag skal vi laver livertransplantation.

Men du er hjemme.
Undskyld du er hjemme alene.
Du venter længe tid for at komme hjem.
Jeg synes, du savner mine for at være hjemme dig alene[もうやだ~(悲しい顔)].

Så jeg vil nyde at spise med aftensmad og snakke med sammen[るんるん].

Mange tak[ぴかぴか(新しい)].

移植4例目(2012) [移植]

2月8日(Onsdag)

5:30 起床。朝食を頂く。

なかなか寝付けない夜だった。何か嫌な予感が・・・

6:30 病院へ

7:00 病院に着くと仲の良いfellowの靴がロッカーにある・・・。
ドナー手術が行われていたのだ。
すると今日は移植・・・・・?

8:00 カンファレンスの時に移植がある事が告げられる・・。
しかも今日は学校の日

8:30 back table

9:30 移植開始。患者はアルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)
仲の良いfellowが執刀する。
肝摘出までつきあう事に。
肝硬変のため側副血行路(collateral)が発達しており、肝十二指腸間膜の処理に時間を要するが無事biopumpを装着し肝臓を摘出。
約7時間で移植を終了・・・。
最後までつきあう事は出来なかったが。

16:00 家に帰り、語学の復習。試験に備える。

17:30 授業開始。

今日も試験あり。
試験よりも長文の文章が聞き取れない事に問題がある。
慣れるしか無いのかな?

21:00 帰宅。

早めに就寝する事にした。

Til min kone[かわいい].

Hvordan går det?

I dag går du på engelsk skole.
Måske nyder du på skole med din veninder[るんるん].

I dag skal jeg på skole.
Men laver vi lever transplantation på arbejde.
Efter arbejede, jeg er lidt træ[ふらふら]t.
Måske tager jeg eksamin på skole.
Bare jeg pass i test[exclamation].

Du laver aftensmad hver dag.
Det smager meget godt[ぴかぴか(新しい)].

Mange tak.

休日(移植3例目 2012) [移植]

2月4日(lørdag)

10:00 起床。ゆっくりした朝となる。

昨夜は妻と久しぶりにゆっくりと食事が出来た。

今日は夕方から知り合いのコンサート(オーケストラ)に行くので楽しみであるが・・・、なんだか嫌な予感?

12:00 電話が。コーディネーターからだ。
”14時から移植があるので病院に”

残念であるが、仕方がない。
友人や妻に申し訳無いが仕事に向かう

15:00 移植
ドナー手術はÅlborgで行われた。くも膜下出血で脳死と判定されたようだ。
レシピエントはアルコール性肝硬変の女性。

上司から
”OO、今日は執刀しなさい。サポートするから”

従って執刀を開始する。緊張する瞬間でもある。
肝硬変の為出血をコントロールしながら肝臓を授動。bio-pumpを開始し肝臓を摘出。新しい肝臓をレシピエントに植え込んだ。再還流後、新しい肝臓が息を吹き返し命のリレーが行われる。

7時間で終了。
手技がまだまだ未熟であり、さらに研鑽していかなければならない事だらけである。
日々の努力が足りない事を痛切に思い知らされる[ふらふら]


Til min kone[かわいい]

Hvordan går det ?

I dag aften skal vi til koncert.
Det vil bliver sjovt.

Jeg har lyst til at høre til koncert.
Men jeg skal gå på hospitale og lave i transplantation.
Bare jeg kunne gå til koncert sammen med dig.

Efter arbejde, jeg vil gå til deres Pub og snakke, drikke sammen med vorse venner.
Det var hyggelig og godt tid[るんるん].

Mange tak[ぴかぴか(新しい)].

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