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移植2例目(2012) [移植]

1月30日(mandag)

4:00 電話が・・・。コーディネーターから。

”6:00からドナー手術が入ったから病院へ”

5:00 起床し準備。自転車で病院へ

6:30 ドナー手術開始。

ドナーは50代男性。くも膜下出血により心停止。蘇生は10分ほど行い心拍再開したようだ。Marginal Donor の可能性が高く試験開腹で終わる可能性もある。

上司から”開腹し状態が良ければ摘出するように[exclamation]” と・・・。

今日は腎臓と肝臓を摘出する。

開腹してみると、肝臓・腎臓の状態も良く摘出する事に。
肝動脈が上腸間膜動脈から分岐する亜型があり摘出するのに時間を要した。

9:00 手術終了。

10:00 back table開始。

12:00 移植開始。レシピエントは40代、女性。疾患は原発性胆汁性肝硬変(Primary Biliary Cirrhosis)。
開腹歴も無く順調に移植が進む。しかしドナー臓器の今後が少し気になる。

今日は語学学校が・・・・・[がく~(落胆した顔)]

17:00 再還流が終わったところで退席。語学学校へ急ぐ。

17:30 学校の授業開始。

小テストを何とか無事終わらせる。しかしいつも一カ所間違えてしまう。今後(進級)に響かないといいが・・・。

21:00 予定を30分オーバーして授業終了。

家路へ。

今日は朝からハードな一日であった。さすがに語学学校で体力の限界を感じるが、水曜日のテストに向けて深夜まで復習・暗記を行う。

Til min kone[かわいい].
Hvordan går det?

I dag var det iskoldt vejret[雪].

Hvordan har du det din skole?
Nyder du i skole?

Jeg nyder min skole.
Fordi jeg kan tale mere dansk men end før efter skole[わーい(嬉しい顔)].
Men efter skole jeg skal lære mange hjemmearbejde.
Det er svært og hård for min at lære hjemmearbejde.
Så jeg er lidt træt fra mandag til onsdag[ふらふら].

Men jeg synes, jeg er lykkelig mand.
Du er godt og betænksom kone[キスマーク].

Mange tak.

新年あけましておめでとうございます(ドナー手術) [移植]

1月1日(Søndag)

2:00 再びお世話になっている日本人宅に戻り、新年を祝うことに。

しかし妻は案の定飲みすぎで・・・・・・・。

3:00 お開きとなり、自宅へ

4:30 就寝。

しかし

7:00 電話が・・・。コーディネーターからだ。
”Godt nytår. I dag morgen klokken 9 vil vi lave donor operation. Så skal du komme på hospitalet klokken 8."

幸いお酒を控えていたので、体調は問題無いが眠い

9:00 空港へ
ドナー手術はÅrhusで行われるのだが、Århus空港が新年で閉鎖されている[exclamation&question]ので着陸できないとの事。従ってプライベートジェットでÅlborg空軍基地まで行き、そこからヘリコプターに乗り換えるようだ。

11:00 Ålborg空軍基地に到着。
ドナー.jpg

待機しているヘリコプターに乗り込む。


12:00 Århusに到着。今日はmarginal donorである。年齢は71歳。腎臓・肝臓を摘出予定。

13:00 手術開始。
上司から、”執刀しなさい” と言われるので、新年早々から手術

71歳と高齢のため動脈硬化がひどいが、肝臓・腎臓の状態は良いので摘出することに。
動脈硬化が強いため解離を起こさないように手術を進める。
約1時間で摘出。
肝臓はノルウェーに搬送されることに。

15:00 レスキュー隊のヘリコプターで帰ることに

17:00 病院へ到着。

今日はお世話になっているご夫婦宅に招かれている為、急いで向かう。
おせち料理を堪能し、正月である事を実感する。

23:00 帰宅。

新年早々、ドナー手術があった。
今年一年もしっかり働く様にとのお達しと思われる。

今年の目標
① 一例でも多く移植手術・術後管理に関わる。
② ドナー・レシピエント手術を執刀する。
③ 語学の習得。

日本では体験できないこと、叶えられない事が今目の前にあり、努力次第では手の届く位置にある。
やるしかない。

Til min kone.

Godt nytår[ぴかぴか(新しい)].

Denne år vil vi hjælp med hinanden og leve i Danmark[ムード].
Så vil vi nyde med livestil i Danmark.

Og vi har lyst til at lære engelsk og dansk spoge hver dag.
Fordi vi vil gerne at tale mere engelsk og dansk.

Mange tak.


Glædelig jul (クリスマスイブであるが、移植39例目) [移植]

12月24日(lørdag)

今日はJul(クリスマスイブ)である。デンマークではこの日にお祝いするようだ。

しかし・・・・

5:00 起床。病院へ向かう。朝から移植があるからだ。

5:30 病院に到着。手術室に向かう。

6:00 臓器がスウェーデンから到着。ドナーは19歳。交通事故で脳死となった。スウェーデンで小児肝移植されたためreducedされたgraftであった。

7:00 上司が手術室に。

”今日はback tableからレシピエントの術者をさせるので頑張って[どんっ(衝撃)]

というわけで、術者となる。(ある意味クリスマスプレゼントかも?)

back table開始。肝臓はreducedされていたため、門脈や胆管の処理に時間がかかる。

9:00 移植開始。レシピエントは40歳代男性。HVBによる肝硬変患者であった。開腹すると門脈圧亢進症がかなりひどい。易出血性のため先にbiopumpを装着し肝臓を摘出。graftを移植した。

再寒流後血流が再開される。ドナーとレシピエントの命のリレーが行われた瞬間である。この瞬間は何とも言えない感動をいつも覚える。

graft年齢が若い為、良い肝臓が移植された事を実感できた。

約6時間の手術で終了。集中していたのか、あっという間の6時間であった。

レシピエントにとっても良いクリスマスプレゼントとなった。

16:00 帰宅。今日はお世話になっている老夫婦宅に食事に招かれている為、急いで向かう

17:00 食事会。楽しい時間となった。

24:00 帰宅。

Til min kone[かわいい].
I dag opereret jeg på levertransplantation
Jeg lavet levertransplantation.
Det var julegave for mig og godt operation.

Bagefter vi skulle til festen i gammel familien.
Vi spiste aftensmad og snakkede med sammen venner.
Vi drak meget vin og havde langt tid.
Det var hyggeligt og det var lærkkert.
Vi nød us festen[ぴかぴか(新しい)].

Glædelig jul til min kone[キスマーク].

休日 (ドナー手術) [移植]

12月10日(lørdag)

10:00 起床。やや疲れていたのでゆっくり起床する。今日は妻が友だちと外出しているので、ゆっくりできる[わーい(嬉しい顔)]

11:00 遅い朝食。を頂く。

13:00 語学の勉強。復習を中心に行う。何と言っても来週テスト・・・・・。覚えているつもりが、忘れていたり、なかなか文章にできなかったりと、難題ばかり。しかも発音が難しく・・・。

今日は時間があるのでじっくり勉強・・・・・・

17:00 電話が。移植コーディネーターから。

”ドナー手術がÅrhusであるので19:00に病院に集合してくれる?”

急いで準備する。

19:00 病院から空港へ。今日は天候が悪い。

21:00 Århusの病院に到着する。胸部外科が既に手術を開始しており、急いで参加。肝臓の状態などを確認し摘出する事に。今日は心臓・肝臓・腎臓を摘出する。

摘出された肝臓はFinlandに輸送される事に。今日の移植は無い。

2:00 帰宅。疲れた・・・・。

Til min kone.
Mange tak.
Du venter min at komme hjem.

Du gik en tur med din venner i Odense.
Var det sjovt?
I eftermiddag vil du snakke mig om din tur.
Godnat.

移植38例目 [移植]

12月8日(Torsdag)

5:30 起床。朝食を頂く

6:30 病院へ。すっかり冬の天候。

8:00 カンファレンス。カンファレンス終了後、上司からPotential Donorがいる事が告げられてる。移植がある可能性が高い[exclamation]

10:00 手術開始。

大腸癌肝転移。今日は助手に割り当てられていた。腫瘍はS6に存在し部分切除予定。開腹し肝切除開始後、上司の電話が・・・・。ドナー手術が院内であるので、いつ手術が終わるか?確認の電話。

協議の結果ドナー手術は14:00からとなる。

14:00 ドナー手術。ドナーは46歳。脳出血の患者であった。今日は心臓。肺・腎臓・肝臓を摘出する。ドナー手術が進行し摘出の時になる。やはり今でも心臓が摘出される瞬間は何とも言えない気持ちになってしまう。命のリレーが始まる瞬間でもあるが。

19:00 移植手術開始。レシピエントは原発性胆汁性肝硬変(Primary biliary cirrhosis: PBC)でHCCの患者。MELD score 30。かなり状態が悪い。しかも門脈血栓を伴った症例。術前に術者と相談し、門脈血栓の処置を行い、biopumpを装着する事にした。心配されていた門脈血栓は無事除去でき、肝臓を摘出。約6時間で終了。

1:00 帰宅。今日は疲れた・・・・[たらーっ(汗)]

Til min kone[かわいい]
I dag er jeg mere træt.
Men ventede du langt tid.
Mange tak.
Så sover vi godt sammen[眠い(睡眠)].

移植37例目 [移植]

12月6日(Tirsdag)

5:30 起床。朝食を頂く。

6:30 病院へ。小雨が降っていて寒い。しかも路面は凍結[ふらふら]

7:00 病院に到着。当直の先生から ”今日移植があるよ[exclamation]” と声をかけられた。

8:00 移植開始。ドナー手術が夜間Ålborgで行われたが飛行機の搭乗制限もあり呼ばれなかった様だ。

レシピエントは再再移植。疾患は胆管合併症によるgraft loss。再再移植なので癒着がひどく肝摘出までにかなりの時間を要すると予測されたが・・・。

開腹すると意外と癒着が無くスムーズに手術が進行。結局6時間で移植終了する。

”閉腹をお願い” と言って術者が手術を下り閉腹を開始するが、肝臓が大きく閉腹困難な状態であった。無理に閉腹するとabdominal compartment syndromeになる可能性もあり、再度術者に確認するが・・・・・。

”閉腹して良し” との返事[がく~(落胆した顔)]

日本人同士で閉腹する事にした。(いやな予感がするが・・・・)

16:00 帰宅。

学校の宿題や復習をしようと思うが、なかなか進まない。やはり移植後は緊張の為か? 手術に集中しているのか? かなり疲れている。

18:00 早めの夕食

21:00 今日は就寝する事にした。

Til min kone[かわいい]

I dag er det overskyet og koldt.
Dte er dårligt.

Du laver morgen mad og aftensmad hver dag.
Det er lækkert[るんるん].
Mange Tak hver dag.

移植35例目? [移植]

11月27日(søndag)

昨夜の21:40 病院へ到着。小雨の中自転車で向かっため寒くびしょ濡れ[小雨]

21:45 病院から空港へ向かう。ドナーはÅlborgの病院で手術が行われる。

22:30 プライベートジェットでÅlborgに向かう。

0:00 病院へ到着。今回は心臓・肺・肝臓・腎臓が提供される。手術室に入るときに上司から一言

”今日は見ているだけだから、責任もって執刀するように[どんっ(衝撃)]

”Selvfølgelig, ja, det gør jeg[パンチ]"

動脈のanomalyがあり摘出に難渋したが、約3時間で終了。

4:00 Ålborgの空港からKøbenhavnへ

5:00 病院に到着。移植は8時から予定されていたのでしばらく仮眠[眠い(睡眠)]

8:00 back table開始

9:00 移植。患者は再移植であった。移植した肝に腫瘍ができ再移植の適応となったようだ(詳細は分からず・・・・、後日調べる事に)。しかし開腹してみると・・・・。腫瘍が肝十二指腸間膜から膵上部まで浸潤[ふらふら]。移植は中止となり、急遽back upとして待機リストに載っていた患者に変更。

私の緊張の糸が切れ、次の移植にはつきあう事ができず家路へ。

13:00 帰宅。しかし語学学校の復習・予習が十分でないため頑張る事にした。

色々あり結局

21:00 就寝。

Til min kone[かわいい].
Hvordan går det?
Kan du nyde din tur?
Jeg var lidt træt.
Fordi jeg sov ikke i går.
Så jeg skal sov[exclamation]

移植34例目 [移植]

11月14日(Mandag)

5:30 起床。朝食を頂く。

土日でゆっくり休養出来たので、スッキリ[手(チョキ)]

6:30 病院へ

8:00 レントゲンカンファレンス

カンファレンス終了後に手術室に向かうと、移植が予定に・・・・・・?。

スウェーデンからドナー肝が朝運ばれて来たみたい。

9:00 上司からBack tableを始めるように言われ、手術室に向かう。

Back tableを始めると、上司が入室。

”術者はお前だから最後まで責任もって仕上げなさい[exclamation]

無事back tableを終了させる。

ドナーとなった患者は12歳。自殺による脳死・・・・。
非常に複雑な感情がこみ上げてくる。

11:00 移植開始。

レシピエントは38歳で再移植の患者。動脈血栓によりglaft lossとなった。

約7時間の手術で終了。

18:00 急いで語学学校へ

19:00 授業開始。授業のスピードが速く、ついていくのがやっと。やはりヒヤリングが難しい。

12月中旬に試験が待ち受けているが・・・・。

かなり不安[ふらふら]

諦めずに、仕事との両立を目指す。

22:00 帰宅。遅い夕食を頂く。

24:00 就寝。

移植32例目 [移植]

10月29日(lørdag)

休日なのでやや朝寝坊してみる(実際はかなり疲れていて起きれなかった・・・・・[わーい(嬉しい顔)])。

9:00 起床。朝食にご飯、納豆、みそ汁を頂く。

10:00 語学学校の宿題などを行う。

14:30 移植コーディネーターから電話。”ドナーが出たので、15時から移植があるよ。術者がOOの助手を希望しているので病院へ”

急いで準備をし病院に向かう。

7日間で6例の移植・・・・。

15:00 back table開始。臓器はスウェーデンから輸送されてきた。先日graft lossになった患者の移植だ。

移植のurgencyとなると大体3日以内に臓器が提供される仕組みになっている(4カ国の協定で)

17:00 移植開始。摘出作業が無いので、shuntを解除しbiopumpを装着。肝臓を移植した。血管の再建が終了し再還流後から患者のバイタルがおかしい。そのうち急に心停止となり、直接心臓マッサージを行う。一時は改善するが不安定な状態。至急循環器内科が呼ばれ心エコーなどを行う。右心の動きが悪く、肺塞栓or心筋梗塞の疑いが強いとの事。緊急で人工心肺下で心臓手術が開始[がく~(落胆した顔)]。結果、右房内に血栓が認められその影響かも? 詳細は不明。

結局7時間に及ぶ手術となった。
しかし移植患者の状態は不安定・・・。
上手く改善してくれると願う[パンチ]

そんなこんなで忙しくしていると・・・。
なんとこの病院でドナーが発生し、再び移植をする事に・・・。

10月30日

3:00 ドナー手術開始。執刀から任せられた為、慎重に手術を行う。一時間で摘出。

9:00から移植予定であったが、さすがに体力的に無理。上司からも家に帰るように促され・・・・。

5:00 帰宅。軽い食事を取り爆睡[眠い(睡眠)]


移植31例目 [移植]

10月26日(Onsdag)

5:30 起床。やや辛い朝。移植が立て続けにあるため寝不足気味。

6:30 病院へ

9:00 手術開始。大腸癌肝転移で右葉切除を行う。

14:00 肝・胆・膵カンファレンスに参加していると・・・。

”OO 疲れていないか? 実は今日もドナーが出て(フィンランド)臓器が到着するのは夜中。移植は夜中から開始するけど参加できるか?”

もちろんと答えた。今日で4日連続の移植。チームの先生方もだいぶんお疲れの様子・・・。

しかも今日は語学学校。なる暇も無い[もうやだ~(悲しい顔)]

15:00 急いで家に帰り食事・シャワーを済ませ仮眠。

17:00 予習・復習が不十分なため、早めに学校へ

19:00 授業開始

22:00 病院へ。

到着するとコーディネータから電話。
”今臓器が空港に着いたので、病院に集合[exclamation]
すでに病院にいる事を伝えるとびっくりしていた[ひらめき]

23:00 back table開始。

10月27日
1:00 移植開始。今日は前回キャンセルとなった17歳の移植。

congenital extrahepatic portosystemic shuntで解剖学的異形がある。shuntを閉鎖するのに難渋し肝摘出まで時間を要した。結局10時間かなり手術終了。

結局日曜日から4日間連続で移植。
体力的にかなり辛いが、命のリレーを実感できる瞬間でもある。

移植医療は美化されがちであるが、すべての移植が術後も問題なく経過するわけではない。
もちろん合併症やトラブルを抱える症例も少なくない。
しかし生体移植より脳死移植の方が安全かつ現実的である。

日本でも今後脳死移植が増える事を祈る。

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